プレスカブでツーリング
〇県内内陸部をカブで走ってみた。強めの雨だが、週末のたび天気が悪いので思い切って出かけることにした。
〇山形市を出て348号線に乗る。白鷹町から287号線で峠越えで長井市へ走る。1時間で到着した。
(ダッグツアーバス)
〇ダム観光用の水陸両用バス。巨大なタイヤとスクリューがワイルド。災害時も役に立ちそうだ。今日は乗らなかったが一度体験したい。
(道の駅 長井)
〇新しい道の駅だ。長井線の駅舎も新しくなり、すこしおしゃれになった。ちなみにこのプレスカブは銀行さんからもらった払下げ品だ。入手当時は錆錆でボロボロだったが、2か月2万円でレストアした。
〇土砂降りに近い雨の中を合羽を着こんで県道10号線へ。県南の山中で数年ぶりにお墓に手を合わせる。拝んでいるうちに晴れ間がのぞいた。俺の運気も晴れて欲しい。
〇再び113号線で長井市に戻り287号線で北上を開始する。
(アユの簗場)
〇白鷹町の鮎茶屋の鯉のぼり。元気をもらう。晴れてきた。
〇さらに鮎貝を越え北上、朝日町に入る。馴染のらーめんやさんに「おひさ」する。
(朝日町のゴロゴロ広場)
〇雨で草が濡れている。だれもゴロゴロ出来ない。霧も霞も消えてのどかな山々が見える。
〇大江町、寒河江市を越え河北町から347号線に乗りかえる。西部街道だ。
(準備完了!)
〇アクセルをひねる。3速からフルアクセル。「パラパラパラパラ」と乾いた音が「がおおーん」と爆音に変わる。その後「ギャーン」とつんざくような轟音と「シュゴー」という吸気音、そしてエンジンから「カラカラカラ」とかすかにも漏れるガタピシ音の三重奏ハーモニーに酔う。キタコ製の85CCアルミシリンダーとボアアップピストンがこれでもかというぐらい咆哮する。
〇このカブですら、と思う。開ければこの高回転だ。心に火をつけてくれる。アクセル全開8分。徐々にエンジンは「ガーーン」という低音で地を這うような唸り声を上げながらスピードの針を落としていく。足元を覆う熱風。冷却が追い付かずエンジンは軽い縦振動をおこしながら失速していく。が、壊れない。これだけ回しても壊れない。
〇ホンダはつまらない、という人がいる。確かにその辺を流した時のフィールは電動モーターみたいでつまらないのが多い。とばす気がない、普通に一般道を流して乗ってて楽しいのがいいというのなら他のメーカーの空単とかVツインの方が味がある。ホンダのバイクの醍醐味は「ブン回す快感」、それに尽きる。絶叫するエンジンと一気に右に回り込む回転計と速度計の針。一度その快感を味わうと特に若い人は病みつきになると思う。
(大石田町に到着)
〇「五月雨をあつめてはやし最上川」芭蕉の発句の地だ。そろそろ帰路につく。
〇再度347号線でエンジンを鳴かせた後、112号線で自宅へ。200KM近く走った。燃費はリッター50KMと上々。天気もからっと晴れ上がった午後。久々にカブを満喫した。