ウォーキングとバイクと転職

50のオヤジが2年がかりで転職を目指します。息抜きのブログです。

マツダ スクラムに乗ってみた

〇車がオーバーヒートして代車を借りた。また今回も思ったまんまの軽自動車レビューを書きたい。転職したい男がなにやってるのか、と自分でも思うが息抜きだ。


〇前回はダイハツムーブに乗ってワゴンRとの比較をした。興味がある人は下の記事も読んで欲しい。



〇軍配はワゴンRにあがったが、今回は今時の面白そうな車なので期待した。

(マツダ スクラム ホロ付きの軽トラだ)


〇エンジンはワゴンRと同じR06Aだ。この車はスズキのOEMなんだと思う。スズキだとキャリーとかエブリーという名前だったと思う。この通り見た目は実用一点張りだ。


〇車重1,010Kg、全重1,200kgは普通自動車のスポーツハッチ並みのウェイトだ。ヘビー級のメタボボディ。NAエンジン仕様だと「ドン亀」らしい。運転そのものにストレスがたまるという。この車はターボ必携らしい。ただこいつはフルタイム4WDで相殺される。「PZターボスペシャル 4WD」というバージョンだ。名前に似つかわしくない格好の悪さだ。


〇顔つきもスタイルも良くない。が、味がある。ビチビチに太ったおじさんが全身タイツを着込んだような姿になんか、こう、愛くるしさを感じる。


(とても落ち着く操縦席)


〇内装や装備がいい。軽トラの視界の良さを確保しつつ、背もたれは倒れるし安っぽさを感じない。ウレタンシートも低反発で私のような疲れた中年のお尻をやさしくホールドしてくれる。


〇後ろがすごい。一番気に入ったところだ。スライドドアを開くと


(このフラットが3秒で)


(こうなる!ちなみに収納も5秒でできた)


〇もちろん後部座席も足元も十分な広さだ。しかも


(後部座席を立ててもこのスペースだ)


〇感動した。こんな大きなスペースの軽、見たことがない。


〇タイヤサイズは155/70R13。ここまで小さいとタイヤ代も気にならない。ラジアルタイヤすらいらないと思う。この車にはスチールホイルにバイアスタイヤの方が似合うし、おしゃれだと思う。


〇ただ雪国では車高の低さから冬場のスタックが気になる。スポイラーとかつけて地上高を落とすのはどうかと思う。


〇そもそもアクセサリー用品を付けてもよりブサイクになる車なので、なにも加えない「ホロ付き軽トラ」でいいと思う。それが一番この車にあうと思う。どうしてもやるなら「屋根にスチールキャリア」や「旅用トランクケースの装着」みたいな改装をした方がいいかもだ。脚立を無造作に屋根に縛り付けたりするのもこの車には似合うと思うし実用的だ。


〇乗り味は思ったよりいい。一番の決め手はスズキのアルトに付けると全くダメな4ATが、この車にピッタリフィットするからだ。低速で引っ張らないとアンダーパワーで動かないから、ローギアーを引っ張りまくるスズキのATがこの車にがっちりマッチする。


〇商用車のような重量が大きな軽自動車に合わせてスズキの4ATは作られたんだと思う。それをアルトのような軽い軽自動車にも加工しないでポンつけするからあちらの方は「良くないAT」になる。いくらコスト戦略がうまいスズキでも、味付けのちがうATをせめて2~3種作った方がいいと思う。


〇ターボは低回転からマイルドに過給する。「シュィーン」という吸気音とともに下からトルクがきて出足の鈍さを補う。ターボの支援で時速70kmまでは鈍めではあるが加速する。あとは頭打ちだ。ターボの役目は高回転時の加速というより出足のアシストで、ある意味スーパーチャージャーみたいなもの、そんな印象を受ける。


〇ちなみに昔のターボ車のようなドッカンとワンテンポ遅れてケツから持っていかれるような加速感は一切ない。「ホントについてんの?」くらいにおとなしく、それでいてさりげなくサポートする紳士的なターボ、そんな印象を受けた。


〇動力性能的にはワゴンRやムーブのNA車に全く及ばない。重すぎる。ただ、想定よりずっといい。感覚としては「どっしりとした軽トラ」だ。尻が重いので軽トラより安定する。


〇ただし悪路や雪道の走破力は圧倒的に軽トラだ。ここは買い悩むと思う。アクティブな方なら軽トラ、家族で使う方ならスクラムだろう。


〇軽トラに乗ったことがない人ならば、カブ90と110の間くらいの動力性能と思って欲しい。80Kmも出すには出せたが風によろめき挙動不安定でアクセルを離してしまった。ワゴンRやムーブは時速100KMが出せる。こいつは出せない。90Km出したら背中に冷や汗運転になる。


〇「街のトランスポーター」「輸送車」的乗り味だと思う。信号待ちでエンジンがたまに「ギャラギャラ」とディーゼルエンジンよろしく音を立てるのが心地よい。室内の音は当然大き目だが、男性なら逆に好むくらいのメカニカルな音、と考えて欲しい。


〇ノロノロ走っても少しもストレスがたまらない。なぜなら時速70Kmで走っても「かなりの速度感」を伴うからだ。「ギュイーン」という加速音とともにタコメーターは5,000回転あたりに跳ね上がる。つまり低速で安全にスポーツ走行できる車なのだ。街中の燃費はリッター12Km。思ったよりいい。トロテクトロテク田舎道を景色を見ながら低速で走るのもいい。


〇欠点もある。例えれば、ワゴンRが戦闘機だとすると、こいつは爆撃機であり貨物輸送機だ。速度、旋回性、機動性、全ての面で数段劣る。運動オンチの子供みたいで可愛くもあるが、重いボディーを走らせるためエンジン回転は常に高め。高速道路ではリッター1桁は必至だと思う。


〇通勤快速なら1,000CCクラスのハッチバックを買う方がはるかに燃費も良く快適でトータルの維持費も安いと思う。流れのいい郊外部の高規格道路の通勤なんかも不得手な車だ。


〇欠点のその2、それはエンジンルームだ。


(巨大なエンジンカバーが行く手を遮る)


〇自分なりのチューンなんてできない。一部助手席の下にもエンジン周りが入り込んでいるようだ。広大な居住スペースを確保するための構造なんだろうが


(バッテリーやオイルの交換すらできないかもしれない。隙間に手も入れられない)


〇車いじりが好きな人には無縁の車だ。


〇以上、この手の車に興味がある人のために書いてみた。実際、ワゴンRとどっちがいい車?と聞かれたらワゴンRだと思う。でも、この車には面白さがある。車は加速性能や燃費がすべてじゃない。カブ並みの動力性能でカボチャのお化けを動かす。安全な速度で操舵感を味わえる。楽しい車だと思う。


〇ただ、欲を言えばR06Aではなく、マツダのエンジンを入れて欲しかった。スズキ車を所有する人は「なんかエンジン・・・一緒?」と乗ってて新鮮味に欠けるからだ。


〇思わず欲しくなってしまったが金がない。新車だと200万くらいすると聞く。車って高いなと思う。半額くらいならもっとみんな車を買うと思う。

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