ウォーキングとバイクと転職

50のオヤジが2年がかりで転職を目指します。息抜きのブログです。

証券外務員

〇転職前に今回更新した資格その2、それは「証券外務員」だ。


〇1種と2種がある。1種を持っていると有価証券と名前がつくものなら、大概のものを売ることができる。2種は複雑な仕組みのものを売ることができない。ちなみに今回俺が受けたのは1種の更新だ。運転免許の更新研修みたいなものだ。受講しないと資格の更新ができない。


〇2種試験は比較的簡単にとれるが、1種はそこそこ勉強しないととれない。また、実際に自分で投資をしてみないと専門用語や仕組みがつかみづらい。この資格を取ろうとする人は実際に投資の世界を感じてから受験した方が取得が容易だと思う。


〇今時分、ファイヤーという言葉を聞く。詳しいことは分からないが、要は投資の上がりで食っていく博徒、ということなんだろうと思う。株価も上がり続けるとこういう発想が出るのだろう。


〇俺は仕事柄、資産家たちに投資商品を売ってきた。自分でも趣味でたまに買う。そんな俺の考えはこうだ。「運が良くて感が冴えわたって神様に愛される人」なら博徒になればいい。でも100人中90人はそれだけで食っていくのは難しい世界、だと思う。


〇金融市場とか株式市場とかかっこいい言葉を使っても、平たく言えば株や債券を売り買いする国の公認賭博場だ。簡単な話で例える。10人がそれぞれ10円、計100円を場に出す。それを株価や債券価格という名の配点基準で賭けをする。10円取り戻してトントン、30円コンスタントに取れば博徒、つまりファイヤーになれる。だいたいは2~3人で70円くらい持っていく。残り7人が30円を分ける。博打なんてそんなものだ。


〇2~3年趣味でやってみて「自分オリジナルの勝てる法則見つけた!」という人なら食えると思う。ゲームみたいに攻略本を読んで勝てる世界じゃない。そのノリで行くとすぐに「カモネギ」になる。


〇簡単に考える。今株を買う人は今以上に株価が上がらないと損する。これ以上株価が高騰する材料がないとする。そこでファイヤーを提案する。ファイヤー候補がたくさん出て株式市場にお金があふれて、株価が高くなったとする。得するのは誰?得した人が株を売り抜けば株価は下がる。損する人は誰?罪深い話だと思う。一方で若い世代の人が投資に興味を持ってくれるのはいいことだ、とも思う。


〇目安としては、「世界規模のルール無用の金融緩和が発令される直前のコロナショック暴落時」に「株の大量買い」をした人間がいるとしたら、その人がファイヤーになれる人だと思う。実は俺もここを狙って底値近くで買った。でも今は大損だ。欲が出てやりすぎた。だからなれない。


〇投資が悪いというわけじゃない。今の時代、投資商品を資産に組み込まないと資産は必ず目減りし続ける。俺が見てきた金を失う人の多くは元本保証商品のみに固執する人だ。理由は安全嗜好なんかじゃない。「考えるのが面倒だから」だ。資産の過半を投資商品に投入する人も危ない。「みんなこれで儲けてるって聞いたから。」とガンガン突っ込んで大損する。ともにリスクがある、とアドバイスしても聞く耳を持たない。財産を失う人の共通点は「自分で考えない。保守的で頑固。」ということだ。そして「あんたがもっと強く言ってくれてれば。」と最後は責任転嫁する。


〇かといって提案をなんでも呑むお客もつらい。「あんたのおかげで儲けてる。」はうれしいが、投資は自己責任だ。「損しても責任は出資者のあなたにある!」って何度も説明しないと身が持たない。「人任せ」の弊害はここにもある。俺の提案で損したお客はほぼ皆無。だが「常勝」という言葉は投資の世界にはない。読み違えも多々ある。だいたいドエライ経済学者がたった半年後の世界経済の見通しすら当てることが出来ない、それが今の世だ。


〇自分で「なんに対する投資なのか」、「変動幅はどのくらいか」、「過去の実績や今後の見通しは」、と考える。考えて投資してもうまくいかないことは多々ある。何度も失敗する。そしたら原因を考える。「ここが原因だ」って思ったら「今度はこうしよう。」とか「勉強になった。」って考える。その繰り返しだ。だから投資は面白いし奥深い。人に任せきりの投資など、何の楽しみもないし続かない。


〇長々と書いたが、証券外務員は証券会社に勤めない人でも、今後の投資に対する考えや基本的な投資方法、評価方法を学ぶのにいい試験だ。できれば1種まで勉強するのがベター。教科書通り投資しても全然儲からないがテキストがいい。言ってみれば証券版の「孫子の兵法書」。いろんな投資法があるが基本はこの内容のアレンジだ。今後投資をしてみたい人や頭をリセットしたい人にお勧めだ。

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